turuhashi's blog

趣味のデータいじり

2018年NFLドラフトのアナリスト評価を比較してみよう

 

2016年、2017年に続きNFLドラフトのアナリスト評価の比較を2018年もやってみました。

2016年 http://turuhashi.hatenadiary.jp/entry/2016/05/21/193241

2017年 http://turuhashi.hatenadiary.jp/entry/2017/05/04/231841

前回と同様に評価結果を散布図行列にしています。


散布図行列の作成はd3.jsを使っています。作成に当たってはこちらを大変参考にさせていただきました。

アナリスト評価は以下の5つです。
NFL.com
walterfootball
USAToday
CBS
Sports Illustrated

今年はFOXの評価が見つけられなかったのでUSA Todayに変えています。

アナリストの評価はA+を12、Aを11という具合に数値化していますが、プロット点が重複して見づらくなることを避けるため、微妙にずらしています。

 

グラフの見方

 

各アナリストの評価を1対1しています。5人のアナリストがいますので、組み合わせで5×5=25の散布図を描くことできます。
一番左上のグラフは、横軸がSports Illustratedのもので右方向に行くほど高い評価が与えられたことを示し、縦軸がNFL.comの評価で上に行くほど高い評価が与えられていたこを示します。(次の図は2017年物)

f:id:turuhashi:20170504225329p:plain

 

 横軸評価は各グラフの上下方向で名前が載っている先です。縦軸評価は左右方向に名前が載っている先です。

一番右下のグラフの場合、横軸はNFL.com(Chad Reuter)、縦軸はSports Illustratedということになります。

右上方向に位置するチームが2人のアナリスト評価が共に高かったチーム、
逆に左下は共に低かったチームを表します。左上、右下に位置するチームは評価がアナリストによって割れているということになります。

2人のアナリストの評価が全く同じ場合であれば45度線に点が集中するはずです。
(5×5の対角上のグラフについては横軸も縦軸も同一アナリストによる評価なので45度線に点が集まります。一番右上のグラフは横軸縦軸共にNFL.comのもの)


グラフからわかること

 

まず2016年、2017年と同様にアナリストの評価はかなり分かれています。
評価が類似していれば、各散布図で45度方向に多くプロットされるはずですが、そうなっていません。

ちなみに相関係数をとってみた結果は次の通りです。

f:id:turuhashi:20180504042035p:plain
2018年の相関係数+0.3から+0.5で、2017年が+0.5から+0.6であったことを考慮するとアナリスト間の評価の差が今年は大きかったことが分かります。

  

アナリストごとに特徴を見ていきます。

NFL.com(Chad Reuter)は点が右側によっているので、他のアナリストと比べると全体的に甘目の評価を与える傾向にあるようです。2017年も同じ傾向で、2016年のNFL.com(Bucky Brooks)も同様の傾向にありました。大本営の評価は甘めということでしょうか。
SI,CBSは真ん中あたりの評価が多くて差をあまりつけない傾向があり、Walterfootball、USATodayは他のアナリストと比べると評価に幅を持たせる傾向があります。
 

いくつかのチームを個別で見ていきましょう。

下の方にある○にポインタを乗せると対象チームがハイライトされます。


評価が高いのはNYG(A-, A, A+, B, A),CHI(A,B+,A, A, A),GB(A, A, B+, B+, A)の3チームです。(グレード評価はNFL.com,walterfootball,USAToday,CBS SportsIllustratedの順)

 

NYGはチームニーズに沿いつつ上位から下位まで手堅い指名が高評価されていました。

CHIは1順でスター候補生のLBラクアンスミスを指名しつつ、2巡51位で指名したWRアントニーミラーが高評価されています。
GBは1巡、2巡でニーズのCBを指名しつつトレードダウンで来年の2巡を確保したことが高評価されています。


反対に評価が低いのはSEA(C, D, D, D+, C)と厳しい評価が並んでいます。1巡指名RBペニーがリーチ気味であること、他のポジションニーズを置いてTEの高位指名が懸念されているようです。


評価が割れているのはCAR(A, A+, C-, A, A-)、NO(B, D, D, C+, B+)、IND(A-, C+, C-, B+,C-)でした。
CARはUSATodayのみが大きく評価を下げていますが、他のアナリストは高評価です。
USATodayは1巡DJムーアは良い選手と評価しつつも、既にパスターゲットが十分にあることと2巡指名CBダンテジャクソンはサイズの点で懸念をしているようです。

結果が出るのは少なくとも1年後、ドラフトの評価が完全に固まるのは3年から5年後です。答え合わせが楽しみですね。